子どもを放射能汚染食品から守る

放射能汚染されてない魚の買い方1(サンマ・アジ・イワシ編)

放射能汚染されていない魚の買い方について考えてみたいと思います。

考えるポイントは魚種と産地です。
ここでは魚種を、回遊魚・内湾魚・養殖魚に分けて考えてみます。

内湾魚・養殖魚

後述するように、汚染地域近辺で水揚げされたものでなければ大丈夫です。問題は回遊魚です。

回遊魚

広い海を泳ぎ回っている魚のことです。群れを作って季節ごとに回遊します。
魚の種類ごとに回遊パターンに一定の法則があります。

カツオ・サバ・イワシ・スケソウダラ・サケ・マス・アジ・サンマなどがあります。

サンマ

漢字で秋刀魚と書くことからも分かるように、秋を代表する魚です。
日本近海で取れるものは、夏はオホーツク海近辺で回遊し、
秋は産卵のために寒流に乗ってやってきます。

太平洋沿岸を南下するものは、東北・関東沖を通過し、
近畿から九州沖までやってきます。
日本海側を南下してくるものも
東北・北陸沿岸部から九州方面まで南下してきます。

サンマのおもな漁場は東北・関東沖です。
ですから太平洋側では、福島原発事故で汚染された海域を通過しますので、
太平洋沿岸部で水揚げされたサンマは汚染されている可能性が高いです。

アジ

日本では重要な食用魚の一つですね。
日本で採れるものの大半はマアジで、ムロアジなんかもスーパーでよく見かけます。
シマアジ・マルアジ・オアカムロアジ・メアジといくつも種類があります。

ここではマアジについて書いてみます。
アジは基本的に回遊していますが、ある地域に居着いているアジもいます。

回遊しているタイプは、
太平洋の北西部、北海道から南シナ海まで生息していますので、
三陸沖から静岡県沖あたりまでの範囲で水揚げされたものは汚染されている可能性が高いです。

それに対して、居着いているものは、汚染地域以外のものは大丈夫です。

とはいうものの、小売りしているアジは、
居着いている・回遊しているといったように分けて売られていませんから、
三陸沖から静岡(大事を取れば和歌山沖あたりまで)のアジは避けた方がいいでしょう。

2009年度における漁獲高上位五位までと全体に占める割合は、
一位:長崎県(27.3%)、二位:島根県(22.8%)・三位:鹿児島県(4.4%)・四位:石川県(4.0%)・五位:三重県4.0%です。
上位5位までで全体の6割をしめ、安全な地域で獲れたものです(ちなみに12位までは安全な地域で水揚げされたもの)。

居着いているアジが最も美味しくなるのは5月から7月です。

回遊型のアジは、大量に採れる時期を目安に旬を考えると、
九州が3月、駿河湾沖は4月、房総沖は5月です。
9月の三陸沖の鯵は脂がのっていて美味しいけれども、
これは汚染地域だから食べない方がいいですね。
秋に出回るのは水揚げ地に要注意

アジの干物の加工は4割が静岡県沼津市です。地元の鯵は脂が少ないので、
脂がのった九州産や輸入物を使っているそうです。

イワシ

マイワシ

マイワシは樺太から、南シナ海までの東アジア沿岸部に分布しています。
海岸近くから沖合までの海面近くを、群れを作って回遊します。

アジといっしょで、広く回遊するものと、
特定の地域の沿岸部だけを回遊するものがいます。

特定の地域だけを回遊するものなら、
三陸沖から静岡以外で水揚げされたものなら大丈夫です。

日本の沿岸部を回遊するものは、春から夏にかけては北上し、
秋から冬にかけて南下します。そうしますと、
春から夏にかけては沖縄・九州・四国・紀伊半島沖あたりで採れたものならまずだいじょうぶ、
秋から冬は北海道か日本海側で採れたものなら大丈夫というぐあいに、季節で産地を選びます。

2002年とちょっと古いデータですが、上位5位の水揚げ漁港は次のとおりです。

・第1位  銚子漁港(千葉県銚子市)
・第2位  波崎漁港(茨城県神栖市)
・第3位  飯岡漁港(千葉県旭市)
・第4位  片貝漁港(千葉県九十九里町)
・第5位  大津漁港(茨城県北茨城市)

モロに汚染地域なので、水揚げ漁港を調べてから買うようにしたいものです。


1~3年で性成熟し、5~6年ほどの寿命です。
その間に北上・南下を繰り返すので、放射性物質が生物濃縮される危惧もあります。
汚染地域以外の場所を回遊しているときに、
体内の放射性物質量が減ることも考えられます。
心配な方は成魚を避けるか、別記事に調理法も書きますのでご参考にしてください。

ウルメイワシ

全世界の熱帯・温帯海域に広く分布し、暖流に面した沿岸海域を好むので、
日本では黒潮が流れる海域に多いです。
春から夏には北上し、秋から冬には南下するという季節的な回遊を行ういます。

ウルメイワシは煮干しや目刺しに加工されるので、 買うときには水揚げ漁港に注意しましょう。

カタクチイワシ

カタクチイワシは日本で最も漁獲量の多い魚で、
巻き網や地引き網などで漁獲されています。
これも食用に多く漁獲されています。カタクチイワシの仔魚がシラスで、
茹でると釜揚げシラス、それを干したものがちりめんじゃこです。
3~5cmの幼若魚をそのまま干したのが田作り(ごまめ)、
茹でて干したのが煮干(いりこ)です。
また、ウルメイワシ同様、目刺しに加工されることも多いです。
食用以外には、肥料や資料として加工されるものも多いです。

カタクチイワシは北海道から南シナ海までの西太平洋沿岸に分布します。内湾から沖合いまで、沿岸域の海面近くに大きな群れを作って回遊します。

孵化した稚魚は急速に成長し、1年経たずに繁殖ができるようになります。寿命は2年~3年ほどです。

2009年の水揚げ量上位5位は、1位:銚子・2位:焼津・3位:八戸・4位:松浦・5位:釧路です。汚染の恐れのある漁港が含まれてますので、要注意です。
 

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