お米を買ったときに袋をみると、
産地として都道府県が表示されています。
これは法律で義務づけられているからです。
しかし、都道府県下のどの《地域》で作られたかまでの
表示義務はありません。
お米が放射性セシウムに含まれる量は、
同じ県下であってもずいぶんばらつきがあります。
稲の作付けに関してですが、農林水産省は2012年2月28日、
お米に含まれる放射性セシウムが500 Bq/kgを超過した《地域》では、
作付制限を行いました。
また、100 Bq/kg超から500 Bq/kg以下は事前出荷制限区域とし、
「全量全袋検査」を義務けました。
500 Bq/kg以上は出荷禁止です。
とはいうものの、消費者心理としたら、
「国の対策に関係なく、福島県産の米は買いたくない」でしょう。
そのため福島県ではさらに、出荷制限対象地域に限定せず、
風評被害等払拭のため、販売する米だけではなく、
自宅で食べる米や親戚等に譲渡する米も対象とした
全量全袋検査を実施いたします。
消費者としたら、それでも不安だと思います。
問題は「どれだけ放射性物質が含まれているか分からない」からです。
全量全袋検査をするのであれば、余分にコストがかかっても、
各々の袋にベクレル表示をする方が、
消費者の購入意識の壁を低くできると思います。
]]> 当該の日刊工業新聞の記事冒頭を以下に引用します。ペクチンを多く含むミカンジュースカスなどを用いた重金属等の有害物質の除去を研究している者です。
セシウムの除去についても研究しましたが、残念ながらミカンのペクチンにはセシウムの除去機能はありません。他の植物ペクチンも同じでしょう。ただしストロンチウムの吸着・除去能力はあります。セシウムに対しては茶葉、渋柿に含まれているポリフェノールが効果的です(2012年5月18日、日刊工業新聞にて報道)。
]]>佐賀大学の井上勝利教授らの研究グループは、柿や茶葉のポリフェノール成分を使って、水に溶けたセシウムを効率的に回収できることを発見した。回収率は柿渋でほぼ100%、茶葉のカテキンで70―80%。東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散した放射性セシウムの除染で、汚染された柿や茶葉を吸着材として利用できる可能性がある。
成果は19日から福島市飯坂町で開かれる第1回環境放射能除染研究発表会で公表する。
ポリフェノール化合物の一種である柿タンニンを含む柿渋と、同じくポリフェノール化合物の一種であるカテキン類を含む茶葉を原料にそれぞれ吸着材を調製した。
非放射性のセシウム濃度が13・2ppm(ppmは100万分の1)の水溶液10ミリリットルに10ミリグラムの吸着材を入れた時の回収率は、水の酸性度によって異なるが、中性の場合、柿渋でほぼ100%、茶葉で70―80%程度だった。
これらは毎度毎度作らないといけないので、
保存食があればいいなと思われる方もおおいでしょう。
そこでお勧めが、ピクルスとぬか漬けです。
ピクルス
きゅうり・ピーマンなどはピクルスにするといいです。
大根や人参などの根菜類もスティック状に切って入れるのもいいです。
ヨーロッパでは玉ねぎやトマト・パプリカ・カリフラワーなども
ピクルスに使われます。
ピクルス液の基本的な分量は次の通りです。
ワインビネガー 200ml
水 1カップ
砂糖 大さじ2
塩 大さじ2
ローリエ 2枚
唐辛子 4本
にんにく 一片
クローブ 3粒
黒胡椒 3粒
ワインビネガーの代わりにりんご酢や米酢でもいいですが、
ワインビネガーの方がおいしいと思います。
お好みに応じて、ディルシード(ディルの種)とマスタードの種などの
スパイスも加えてもおいしいです。
1)にんにくを薄切りにします。
2)材料を全部、ホーローかステンレスの鍋に入れ沸騰させ、
砂糖と塩をかき混ぜて完全に溶かします。
3)沸騰したら中火にし、そのまま10分間煮込みます。
きゅうりや大根などの水の多いものは、
塩を振りかけざるの上に置き水抜きをしておきます。
保存ビンは煮沸消毒します。
私は手軽にできる食品添加物用アルコールを使います。
保存ビンに材料を入れ、あら熱を取ったピクルス液を注ぎます。
入れた野菜の頭がかぶるくらい入れておく必要があります。
蓋を閉めて修了。冷蔵庫に入れておきます。
半年以上長期保存するときは、保存ビンにすべて入れた事典で煮沸消毒します。
煮沸消毒の仕方
ビンのふたを軽く締め、沸騰したお湯に入れて、
10分間煮沸消毒(ジャムを作るときの要領です)します。
あら熱をとったら瓶の蓋をしっかりしめて、冷蔵庫に入れます。
上記は普通に付けるときの要領ですが、放射性物質を取り除くには、
あらかじめ酢で下漬けする
2度漬け時の漬け汁は捨てる
とよいでしょう。これで過半数の放射性物質は取り除かれるはずです。
なぜなら、淡水魚が生息する池や川は、
山林に降り積もったセシウムなどの放射性物質が流れ込んで
濃縮するされる可能性が大きいからです。
農林水産省が発表している、
24年4月度の水産物の放射性物質汚染の調査データから
セシウム汚染された淡水魚の上位30を抜き出して並べてみました。
福島県のみならず栃木や群馬の淡水魚でも200Bq/kg を超える
値のものがあります。
群馬の前橋市にある赤城大沼で取れたワカサギで430Bq/kg
ですか。ワカサギを1キロも食べることはないでしょうが、100g
食べたとしても43Bq/kgの摂取です。
腸管から体内に取り込まれるのはさらにそれより少なくなりますが、
体内に取り込まなくても腸管の粘膜に悪影響を与える可能性は大きいです。
農水省発表のものにどれだけ信頼性があるのか怪しい部分もあります。
もっとたくさんの地点で計れば、強度に汚染されたものがたくさん出てくる
かもしれません。
海は広大なので時間と共に希釈されて行く可能性が強いですが、
池は、山林から流れてくる汚染された水が集まるところです。
川は流れていますが、海に出るまでにたくさんの水が集まります。
当然放射性物質も集まってくると考えて良いんじゃないでしょうか?
この商品は
消臭剤や芳香剤で有名なエステーと、
おもちゃで有名なタカラトミーの関連会社タカラトミーアーツのコラボ商品で、
安心の国産品であることと、実売価格5000円前後という破格値で買えるので、
かなり売れているようです。
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測定できる放射線はγ線のみです。
使っているセンサーは、
シリコンフォトダイオードを使った半導体センサーで、
病院で使われるエックス線計測器の技術を応用したものです。
β線をカットするフィルターを内蔵しているので、
より高い精度でγ線を測定することができます。
測定条件は、地上1メートルの高さで固定した状態での測定のみです。
移動しながらの測定や、地面のホットスポットなどの測定は実用的に無理。
当然のことながら、食品や水の放射線を測ることはできません。
【 使い方】
電源を入れると最初の35秒間は予測測定をします。
それ以降は10秒毎に値を更新してくれます。
赤いランプが消えたら予測測定が完了。
値の変化がなくなるまで、1~2分程度同じ場所で測定し続けると、
正確な値が出るようにと思います。
表示される値は直前の10秒間との平均ではなく、
測定開始からの平均を算出しているようです(使用感から)。
なので、値の変化がなくなるまで、
1~2分程度同じ場所で測定し続けると正確な値が出ると思います。
「正しく覚えよう!放射線の基礎知識」という小冊子が付いています。
首都大学東京大学院、人間健康科学研究科放射線科学域の福士政広教授の
監修によるものです。この小冊子を読んで、正しい使い方の参考にしましょう。
身近にあったガイガー管のLK3600(中国製)との比較してみたところ、
0.1~1.2μSvh程度の低線量では、
おおむね似たような数値で推移しました。
ただしただホットスポット(数μSvh以上)では、
エアカウンターの方がかなり高い数値を示すようです。
これはLK3600はエアースポットで、
比較的低い目の値を出すからかもしれません。
【 その後気づいた注意点】
操作しないで1時間経過しますと、OFF表示になります。
ただし、電源が自動で切れるわけではないので、
スイッチを切り忘れると電池は消耗していきます。
忘れずにスイッチを切るか、リセットで再測定してください。
普通に買えるの単三1.2Vのニッケル水素充電池でも使用できます。
ただし電池残量表示が段階的減少してくれず、
残量が少なくなるといきなり切れてしまいます。
回路が周囲のノイズをかなり拾ってしまうようです。
たとえばで電気溶接を近所の工事現場や工場などでやっている、
高圧電線の近く、家庭内で電子レンジ・IH調理器具・ACアダプターなどを
使っているときは、線量値がかなり高く出てびっくりすることがあります。
高い線量が表示されているときは、周囲の環境をチェックしてみてください。
工事現場や工場なの近くなら作業していない夜間、
電磁調理器器具を使っている場合はスイッチを切ると、
本来の値が表示されます。
落葉樹ならば、秋に葉が落ちるので、
それが舞い上がって、花粉に付着する確率は
かなり小さくなりますので、
健康へのほとんど影響ないと思われます。
しかし杉は常緑樹です。
葉が生え替わるのに4年くらいかかりますので、
4年間はかなりセシウムのがくっついた花粉が
飛んでくると思われます。
農水省はスギ花粉の健康被害をどのように
予測しているのでしょうか?
花粉に付着しているセシウム量を
これまでの測定で最高値=25万Bq/kg
(浪江町小丸:空間線量率40μSv/h)
に設定しています。
また、花粉の飛散量に関しては、
2003~2011年の月別平均の過去最大値=)2,207個/m3
(2008年3月の群馬県林木育種場)
と、最悪のケースをもとに予測を立てています。
これをもとに被曝量を計算して次のように予測しています。
2~5月の内部被曝累計線量=0.553μSV
1時間の被曝量0.000192=μSV
白血球を一時的に減少させるのは
25万μSVなのだそうで、
想定した最悪のケースであっても、
急性被曝で影響が出る量に達することは、
まず考えられないようです。
また、花粉はその大半が鼻粘膜に付着して、
気管支や肺へはほとんど到達しません。
だから肺にまで移行して
蓄積してしまう危険性は皆無に近いようです。
単位あたりの被曝量は、他のものとの足し算で
けいさんしなければいけませんが、
この程度だと大丈夫なのではないでしょうか?
チェルノブイリ事故後、魚の汚染のピークは事故の1年後くらいだった
との調査結果があります。
福島原発の事故後では、
平成24年の冬あたりにピークを迎えるのでしょうか?
まず魚をよく洗います。
頭・えら・内臓を出します。
キモがおいしい魚もありますが、
肝臓(キモ)には放射性物質や有害物質がたまりやすいので、
これも捨てます
三枚におろして骨を捨てます。
骨はストロンチウムのたまりやすいところです。
皮にも放射性物質がたまりやすいので、剥ぎます。
魚をおろすところが出来たら、
塩水にさらすか、ゆでこぼしをします。
どちらを選択するかは、
どんな魚を、どのように調理するかによって決めます。
塩水の濃度は2%にします。
タンパク質の流出を防ぐために酢を少しいれるといいでしょう。
茹でる方法は、
沸騰してから数分ゆで、ゆで汁を捨てます。
塩水にさらす代わりに、マリネ液を作って
マリネするのもいいでしょう。
豚バラ肉や牛スジを煮込んだり、する料理は、あらかじめゆでこぼしますので、
塩水にさらす必要はないでしょう。ただし、10分程度はゆでるといいでしょう。
まず、放射性物質が水に溶けやすいように、肉を細かくカットします。
2%の塩水を作ります。これだと放射性物質だけでなく、
タンパク質も流出しやすいので、酢かビタミンCを少量加えます。
ビタミンCはアスコルビン酸として薬局で売ってます。
この液に細かくカットした肉を入れ、一晩ほど冷蔵庫に入れておきます。
一晩おいたら塩水を捨てて、流水で洗います。
一晩、水でさらす時間が無ければ、
小さくカットしてからゆでこぼすといいでしょう。
時間は10分くらいを目安にします。
ゆで汁は捨てます。
洗うコツですが、まず、ボールに水をためて土や汚れを落とし、
その次に流水でよく洗うことです。
根菜類は地上に出ている部分の葉や茎を切り落として捨てると、放射能のかなりの量が減らせます。一説では1/15~1/20に減るといわれています。
キャベツや白菜・レタスは表の3~4枚くらいは、もったいないと思わずに捨てます。長ネギも一枚だけ皮をむくといいでしょう。タマネギは茶色の皮とその下一枚くらいむきます。
皮は放射性物質や有害物質がたまりやすい場所です。ケチらずにしっかりむきます。芽・萼(がく)・くぼみの部分は特にたまりやすいので、しっかりむきます。ジャガイモの芽の出る部分、リンゴや柿の蒂(ヘタ)の部分ですね。
トマト・ナス・キュウリ・パプリカなんかは普通は皮をむきませんが、これもむきます。
湯むきするとやりやすいです
以上の処理が終わったら、最後にもう一度、流水で洗います。
上に述べた方法ほど除去率はよくありませんが、
セシウムは水溶性の放射性物質なので
「塩水・酢水にさらす」「ゆでこぼしをする」とさらに汚染が軽減されます。
【手順】
1)1%くらいの塩水(あまり濃度が高いとしょっぱくなります)を作ります。
酢を少しだけ垂らすとよりいいです。
2)10分ほど漬けておく
3)流水で洗う
ゆでこぼしをするとことで、放射性物質が減る野菜もあります。
【手順】
1)塩水を沸騰させて、野菜をゆでます。
2)ある程度ゆでたらゆで汁は捨てる
3)流水で洗う
ホウレンソウなどの灰汁(あく)の強い野菜の下ごしらえでよくやる方法ですね。
人参・大根・ジャガイモなどの根菜類は少しゆで時間を長めに取ります。
ただし、あまり長くゆでると栄養成分も出てしまいますので、注意が必要です。
日本の暫定基準というのは、緊急時基準で、ある程度の期間で下げないといけない値です。
]]>照射線量とは、当てられた放射線の量のことで、X線やγ線が空気中の原子や分子をどれだけ電離させるかで定義されます。
等価線量
春から夏には日本沿岸域に寄って北上し、初冬から春にかけて沖合いを南下します。
温かい南方の海では、「瀬付き」といって回遊しないものもいます。
旬は冬で、太平洋が側より日本海側を回遊するものが、市場に出回ることが多いです。
]]> ブリの生態産卵場は房総半島、能登半島より南です。
産卵期は南ほど早く2月から7月。
5年以上生き、1年で32センチ前後、2年で50センチ前後、3年で65~70センチ、4年で75センチ前後、5年になると80センチを超えてきます。最大で1.5m。寿命は7~8年くらいと言われます。
ブリは大きさによって名前が変わる出世魚です。
東京と関西での呼び名は以下のように変わります。
東京:モジャコ(幼魚)→ワカシ、ワカナ、ワカナゴ(10~15センチ)→イナダ(30~40センチ)→ワラサ(60-80cm)→ブリ(80cm以上)
関西 :モジャコ(稚魚)→ワカナ(兵庫県瀬戸内海側)→ツバス、ヤズ(40cm以下)→ハマチ(40-60cm)→メジロ(60-80cm)→ブリ(80cm以上)
ブリは天然物・養殖物があります
寒ブリと言われるように12月~2月までの厳寒期が旬です。
日本海を回遊するブリは春から夏にかけて北海道あたりまで北上します。
秋から冬にかけて南下し、このとき捕られるのがおいしいところから、
氷見ブリ、能登ブリ、佐渡ブリなど、北陸が名産地にちなっています。
■天然産地(漁獲量の多い順):長崎県、石川県、島根県、鳥取県、千葉県
■養殖産地(生産額の多い順):鹿児島県、愛媛県、大分県、長崎県、香川県、熊本県
以上のように天然物は日本海側を回遊しているブリが多く、
太平洋側を回遊しているブリも東北地方まで北上する物は少ないようです。
ですから、放射能汚染海域を回遊しているブリは少なそうです。
ただし、稚魚期は甲殻類、その後はイワシ類、アジ類、
イカ類などの回遊魚を食べる肉食なので、生物濃縮が気になるところです。
カンパチ・ヒラマサが類種の魚ですが、ブリと同じような生態をなので、こちらもかなり安全な魚でしょう。
またカンパチ・ヒラマサともに、高級魚なので、庶民がたくさん食べることはないので、あまり心配する必要はないかもしれません。
科学的な分析方法になじみのない一般人は、
表の数値を見て一喜一憂しますが、
専門家はこういうところにも注意してデータを見ます。
検出限界というのは、その分析装置を使って計測できる値の下限ということです。
検出限界以下(検出されない)のと、放射性物質が存在しないのとは違う
ことに注意しましょう。
どんな分析装置にも計れる最小限度があります。
身近なものでたとえ話をしましょう。
文具店で売られている物差しは1mmまでしか計れません。
でもホームセンターでノギスやマイクロメーターを買えば、直径0.1mmの鉄線を計測できます。
しかしノギスやマイクロメーターウイルスの直径は測れません。
0.1mm の鉄線は、目や手で存在は確認できますが、正確な直径を測れません。
しかしウイルスは目でも確認できませんから、存在自体分かりません。
このように計測装置には、その装置で計れる限度があります。
その限度は、その装置のセンサーの感度の限度、
測定に与える周囲の影響などによるノイズ、測定方法などによって変わってきます。
センサーの感度は、たとえばGM管やシンチレーションといった、
センサー部の種類や精度が製品によって違ってくる部分です。
数万円から10万前後で売られているガイガーカウンターを並べて使っても、
出てくる値はずいぶん違います。
これはセンサーの感度が大きく関係しています。
測定に与える周囲の影響というのは、
たとえば自然放射線をどれだけカットして計測できるかなどです。
放射線を可視化する原始的装置の霧箱を見た方は、
自然放射線がたくさん飛んでいるのに驚かれるでしょう。
食品に含まれる放射線量をできるだけ正確に定量的に計ろうとすると、
自然放射線を排除して計らねばなりません。
たとえばホウレンソウを計ったら150Bqだった。こういう大きい値だといいんですが、
1Bqだったらどうでしょう?
自然界に存在する自然放射線まで計測したのかもしれない。
この自然放射線の影響を徹底的に排除しようとすると、結構大型の装置が必要になります。
試料を出し入れするときにも自然界に存在する放射性物質が、
装置の中に入らない用にする必要があります。
測定方法というのは、たとえばどれくらい時間をかけて試料を調べるか、などです。
移動しながら空間線量を計るのと、
食品の汚染度を測るのに何十分もかけて大がかりな装置で計るのと、
ハンディタイプの線量計で表面汚染度を測るのでは、値が大きく違ってきます。
核実験が盛んに行われていた頃から、mBq単位で食品の放射能汚染度を計っています。
たぶんそれなりにしっかりした測定器で測っているのでしょう。
お金と時間をかければ、それくらいの精度で計れるので、
検出限界10Bq以下というのはちょっと手抜きかもです。
(質問)ヨウ素131の生物学的半減期は80日、物理的半減期は8日と聞きました。
物理学的半減期が8日なのに、生物学的半減期が80日と10倍も長い理由が分かりません。
80日までに崩壊して半分よりずっと少なくなってしまわないのでしょうか?
物理学的半減期は、放射性物質が崩壊して他の物質に代わって、
元の物質の量が半分になるまでの期間をいいます。
これは分かりやすいと思います。
生物学的半減期がちょっと難しいですね。
これはその元素が体外へ排出されて半分の量になるまでの期間を指します。
ポイントは、放射性の同位体のことを考えず、安定した元素のことを考えている点です。
「かりに放射性物質が一切崩壊しなければ、生物学的半減期の値の通りに減少していく」
という期間のことだと考えていただければいいかと思います。
いわば理論値の一種です。
そこで両者を考慮した期間を必要です。これが実効半減期(有効半減期)です。
実際に放射性物質が体外で半減する期間のことを指します。
実効半減期は以下の式で表されます。
1/実効半減期=1/物理学的半減期+1/生物学的半減期
この式からヨウ素131の実効半減期Tを求めますと、
1/T=1/8+1/80
T=80/11≒7.27日
となります。
(注):ヨウ素131の生物学的半減期は80日としていますが、
甲状腺で約120日です。その他の臓器で約12日なので、
両者を加味した値ですね。