子どもを放射能汚染食品から守る

昆布をヨウ素剤代わりに使う方法

放射性ヨウ素の内部被曝を避けるために、ヨウ素剤の服用ができればいいのですが、これは事故が起きた直後に服用しないと意味がありません。

ですから、有効的に使おうとすると、事前に持っていなければなりません。しかし、入手するには、医師の処方箋が必要です。それゆえ、いざというときのために備蓄しているご家庭はごく少数でしょう。

その代わりに、コンブで代用する方法がネットで流れています。
この点に関して、
原子力安全委員会の原子力施設等防災専門部会が、平成14年4月に作成した
「原子力災害時における安定ヨウ素剤予防服用の考え方について」
という文章の中で次のように述べています

・コンブでは大量に経口摂取した上で、咀嚼・消化過程が必要でヨウ素の吸収まで
に時間がかかり、かつその吸収も不均一である。
・コンブの種類、産地などによって含まれるヨウ素量は一定ではなく、
その必要量を推測することは極めて困難である。
・服用対象者が集団的に、迅速にコンブからヨウ素を摂取する
ことは現実的に困難である。

緊急時にコンブを大量摂取してもあまり効果が期待できないようなことを書いています。
しかし、よく読むと、「乾燥昆布」について書いています
ということは煮出せばいいということになります

以下は非常用の措置として、「やらないよりやった方がいい」というスタンスでお読みください。

煮だし方と分量

昆布の量とヨウ素の量ですが、
コンブの乾燥重量100gあたり、ヨウ素が100~300mgです。
ですから 10gのコンブだと、約16mgの前後ヨウ素が出てくるようです。
10gのコンブは10センチ×10センチくらい。

普通に煮だしてもいいですが、圧力鍋で煮出すと早くできます、
コンブもとろとろになりますので、だし汁ごと飲むと良いでしょう。

15分間の煮沸により出汁中には、
コンブに含まれるヨウ素の99%以上が煮出されるとされています。


下に医療用のヨウ素剤を飲む際の服用量を表にしておきますので、
これをもとに、家族分のヨウ素を煮出してください。

医療用安定用ヨウ素剤服用量
年齢 ヨウ素量 ヨウ化カリウム量
新生児 12.5mg 16.3mg
生後1ヶ月から3歳未満 25mg  32.5mg
3歳以上13 歳未満 38mg  50mg
13歳以上40 歳未満 76mg  100mg
40歳以上は投与しない
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